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断捨離の大切さ
先日、断捨離の大切さを目の当たりにしました。
私の近所には現在は空き家になってしまったのですが、旧家で立派な長屋門のある大きなお屋敷があります。
それはそれは大きなお屋敷で、ジブリ映画に出てくるようなロケーションなのです。
残念ながらそのお屋敷は最後は高齢のおばあちゃんが一人暮らしをしていたのですが、ある日突然に救急搬送され、そのまま数年間施設に入所し、一度も家に戻ることなくお亡くなりになりました。
このおばあちゃんは二人の子供に先立たれ、最後は遠くに離れた娘のお婿さんが時折り面倒をみていました。
お祖母ちゃんが救急搬送された日のままの状態で家の中は数年間、ほぼ放置された状態でした。
先日、そのお屋敷を通りかかった時に、おばあちゃんの亡くなった娘さんのお婿さんが家の中を片付けに来ていました。
ちょっと挨拶をして家の中の様子を見せてもらうことが出来ました。
旧家の立派なお屋敷は、おばあちゃんが一人で住むには大きすぎるほどのお屋敷。
家の中は率直に言うと荒れ放題でした。
旧家であったことから、昔の箪笥や調度品の数々。
その他日用品がいたるところに雑然と転がっていました。
また、ベットの横はポータブルトイレが置かれたままになっており、高齢者一人暮らしの心細さを物語っているような光景に見てとれました。
昔は色々な物を数多く揃える風習がこの地方にはありました。
冠婚葬祭も自宅で行われていた時代。
茶碗やお皿も冠婚葬祭のために何枚も揃えておく必要があったのです。
また、来客用の布団もしかり。
この家の中の片付けは本当に大変であることが一目瞭然。
亡くなったおばあちゃんからすると義理の息子さんが片付けると言うことに。
改めて、断捨離の大切さを目の当たりにした瞬間でした。
私の住む地方では、昔から長男や長女が跡を継ぐのが当たり前とされてきました。
空き家になるなんて考えもしなかったことでしょう。
そしてモノの無い時代を経験してきた私たち親世代にとっては、モノを処分する考えは微塵もなかったことでしょう。
残された者が引き継いでいく、そういう時代でした。
時代は変わり、「断捨離」と言う言葉が出てきました。
実家の片付けを経験して、子供には出来るだけ迷惑をかけないようにしたいと感じるようになるのが、私たちアラカン、アラフォー世代でしょうか。
そして断捨離しやすいのもこの年齢だからこそのこと。
きっと高齢になればなるほど体力的にも無理が出てくる部分も考えられるので、出来るだけ今のうちにきれいさっぱり暮らしたいところです。
私も断捨離を意識するようになったのは、ここ2・3年です。
2年前から本格的な母の介護が始まり、思うように身動きが取れなかった時期ではありますが、出来る範囲で少しづつ不用品を処分してきました。
特に田舎では農業をやっていた家が殆どで、家だけでなく物置小屋や乾燥場にも農機具や農業資材、その他諸々たくさんのモノで溢れています。
私の家も例外ではなく、乾燥場の中が凄いことになっており、使わなくなった綿布団なども山積みにされていました。
この綿布団は先日、処分することが出来ました。
綿布団の処分はハサミで布団を半分に切り、指定のゴミ袋に入れて燃える日のゴミとして出しました。
ゴミ袋10枚分を使っての処分となりました。
ゴミに出す際は、「今までありがとうございました!」と一礼してゴミ置き場に置いてきました。
感謝の言葉を述べたことで、とても精々した気持ちになりました。
乾燥場の中はまだまだ捨てなければならないモノが一杯です。
やはり、このようなことは息子たちには残したくないと改めて感じた次第です。
垣谷美雨さんの「姑の遺品整理は迷惑です」
前述した大きなお屋敷の断捨離を目の当たりにする少し前に、垣谷美雨さんの「姑の遺品整理は迷惑です」を読みました。
感想はとても面白かったですし、読み終わった後に温かい気持ちになれました。
突然に亡くなった一人暮らしの義理の母親の遺品整理をすることになった主人公の女性。
義理の母親が残した膨大な遺品。
遺品の片付けを業者に任せた方がいいのでは?と思うような状況の中、主人公はパート務めの合間を縫ってコツコツと片付けをしていく様子に、読んでいるこちらの方が「もう個人で片付けるのは無理なのでは?」と思える程の大変さです。
最初の段階で「もう個人での片付けは無理なのでは?」と思った段階で先に読み進めるのは辞めようと思ったくらい。
しかし、そこを乗り越えて読んで行くうちにこの本の面白さが出てくるのです。
最後は温かい気持ちになれる素晴らしい物語でした。
遺品整理に悩んでいる方にとては何か解決になるポイントが読み取れる気がします。
また、断捨離に興味がある方にとっても学びの多い一冊であると思います。
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